大型のフェイクグリーンは、水やりの心配がない一方で、引っ越しでは枝葉の広がりや鉢の重さが気になる荷物です。
普段の部屋では収まっていても、玄関や階段を通すときに葉が引っかかることがあります。
この記事では、家庭で飾る大型フェイクグリーンを想定して、引っ越し前の確認から梱包、運搬後の開封までを紹介します。
※設置工事を伴う業務用の大型造木や、持ち上げられないほど重いものは、自分で分解せず専門の担当者へ相談してください。
梱包前に分解できるかを確認する
最初に確認するのは、枝や幹、内鉢が取り外せる構造かどうかです。見た目が似たフェイクグリーンでも、一体型、差し込み式、組み立て式など構造は異なります。付け根に継ぎ目が見えても、運搬時に外す部品とは限りません。
説明書と購入時の状態を見直す
商品説明、組み立て説明書、購入時の写真があれば先に確認します。別々の部品として届いた商品でも、組み立てた後の取り外し方が同じとは限らないため、不明な部分は販売店へ聞きましょう。外せる場所と外してはいけない場所が分かってから作業を始めます。
例えば、PRIMAのセットアップ商品の案内では、植物・鉢・付属品が別々で納品される構成が説明されています。ただし、これは対象商品の仕様であり、すべてのフェイクグリーンが同じように分けられるわけではありません。
内鉢へ幹が固定されているものは、幹を引っ張って抜こうとしません。表面の石や人工苔が接着されている場合も、無理に取り除かないでください。分解できないものは、組み立てた形のまま運ぶ前提で、保護と経路を考えます。
外せる鉢カバーと固定された内鉢を分ける
フェイクグリーンの内鉢を、装飾用の鉢カバーへ入れている場合があります。鉢カバーが外せる構造なら、本体と別に包むと、それぞれの重さや割れやすさに合わせて保護しやすくなります。
カバーが外れるかは、幹を持って持ち上げる方法で確かめないようにします。鉢が重い場合は一人で無理に作業せず、鉢を支えられる状態で確認します。構造が分からない場合は、見積もり時に業者へ現物を見せて相談しましょう。
鉢の構成を見直したい場合は、▶フェイクグリーンの鉢を変えるには?外せる鉢・外せない鉢の見分け方も参考になります。引っ越し前に本体を植え替える必要があるわけではなく、まず外せるカバーと一体の内鉢を見分けることが大切です。
高さ・幅・重さと搬出経路を確認する
梱包材を用意する前に、飾っている状態の高さと幅、鉢の寸法を測ります。葉を広げた最大幅だけでなく、商品説明の範囲でまとめられる場合の幅も確認しておくと、運び方を相談しやすくなります。
包んだ後の寸法を考える
保護材を巻くと、本体より外側の寸法が大きくなります。鉢が箱へ収まっても、枝の先が口からはみ出す場合は、その部分を別に保護する必要があります。箱の中へ収めるためだけに、曲げられない枝を折りたたまないようにしましょう。
箱が必要な場合は、幅だけでなく、鉢の重さを受けられる強度や底の状態も確認します。購入時の箱が残っていても、底が傷んでいる、湿気で柔らかくなっているなどの状態なら、そのまま使い続けないでください。箱の選び方は運搬する業者の案内を優先します。
玄関・廊下・階段の曲がり角を見る
本体が玄関の幅を通れても、廊下の曲がり角で向きを変えられない場合があります。エレベーターは扉の幅と内部の奥行き、階段は天井や手すりとの距離も確認します。運ぶ人が鉢を支えるためのスペースも必要です。
新居側の経路も同じように確認しましょう。旧居から出せても、新居の階段を通れないと当日の作業が止まってしまいます。狭い場所を通すために横倒しにする必要がありそうなら、製品の扱い方と運搬方法を業者へ事前に相談します。
見積もり時に造花であることを伝える
引っ越し業者には「観葉植物」とだけ伝えず、「水や土を使わない大型の人工観葉植物」であることを説明します。高さ、幅、鉢の素材、分解できる部分、持ち上げる際に注意が必要な場所も伝えると、現物に合う準備を相談しやすくなります。
運べるサイズ、梱包の担当範囲、必要な資材は業者やサービスによって異なります。フェイクだから必ず普通の荷物として運べると決めつけず、写真や現物を見せて確認しましょう。高価なものや割れやすい鉢も、当日になってから伝えないことが大切です。
枝葉をつぶさずに包む

写真は購入時の包装の一例です。引っ越しで同じ梱包をすれば十分という意味ではなく、枝葉の広がりを保護する考え方の参考にしてください。使う資材と固定方法は、製品の構造と運搬条件に合わせます。
ほこりを落とし、元の形を写真に残す
包む前に、製品に合う方法で軽くほこりを落とします。水洗いできるか分からないものを、引っ越し直前に丸洗いしないようにしましょう。濡れた状態で包むことも避け、乾いた状態で作業します。
正面と横から全体を撮り、枝の向きや葉の広がりを記録しておくと、開封後に形を戻すときの目安になります。既に緩んでいる葉や傷のある部分も確認しておくと、運搬後の状態を比べやすくなります。
葉の向きをそろえ、無理なく広がりを抑える
ワイヤー入りで形を調整できる枝は、説明書に沿って少しずつ整えます。葉だけを引っ張ったり、硬い接合部を急に曲げたりしないようにします。自然にまとめられる範囲を超えて、幹へ強く押し付けないでください。
広がる枝をゆるくまとめる場合は、葉の面へ細いひもを食い込ませないようにします。薄い葉を折りたたむより、枝の向きを調整し、保護材で周囲を覆う方が形を保ちやすい場合があります。まとめた後に、葉が押しつぶされていないか確認しましょう。
テープは枝や葉へ直接貼らない
包装を留めるテープは、基本的に梱包材同士へ貼ります。造花の葉や幹の表面へ直接強く貼ると、外すときに表面を傷めたり、粘着剤が残ったりする場合があります。特に天然木や塗装のある部分は、保護材を間に入れるだけで安心せず、製品に合う包み方を確認します。
薄い紙や柔らかい保護材で枝葉を覆い、外側で留めます。包み終わったときに、固定するための強い圧力が葉へかかっていないかを見ましょう。枝の先が飛び出している場所は、他の荷物へ引っかからないよう個別に保護します。
鉢と鉢カバーを保護する

鉢は、葉より硬く重い部分です。葉の包装がきれいでも、鉢が箱の中で動いたり、鉢カバーが内鉢へぶつかったりすると傷みやすくなります。本体を支える部分として、別に保護を考えましょう。
取り外せるカバーは単独で包む
陶器やガラスの鉢カバーが外せる場合は、空にして個別に包みます。縁や底など当たりやすい部分を保護し、箱の中で動かないように緩衝材を調整します。重いカバーを、造花の枝と同じ袋へ入れないようにします。
カバーへ付属していた台座やスペーサーも、どれと組み合わせるか分かるように管理します。複数の鉢があるときは、形が似ていても別々に記録すると、到着後に迷いにくくなります。
一体型の鉢は本体の土台として保護する
幹が内鉢へ固定されている場合は、その鉢を付けたまま包みます。鉢の周囲を保護し、箱や運搬資材の中で動かない状態に整えます。重さを枝や幹の細い部分で受けるような固定は避け、鉢を支えられる構造を確認します。
緩衝材は、入れれば入れるほどよいわけではありません。鉢を押して形を変えるほど詰め込まず、箱の中で動く隙間を減らす目的で使います。箱の口を閉じる力で上の枝を押し下げないことも大切です。
表面の飾りは固定か取り外し可能かを見る
鉢の表面に化粧石や人工苔がある場合、固定されているものと、後から載せたものを分けて確認します。取り外せる飾りがこぼれそうなら、別の袋へまとめて鉢と対応する名前を付けます。
接着された飾りは、輸送のために無理にはがさないようにします。表面を覆う場合も、幹の接合部を強く締め付けない方法を選びます。どこまで手を加えてよいか分からないときは、購入先へ確認しましょう。
分解した部品は順番が分かるように管理する
説明書で分解が認められている商品は、外す前に接合部を撮影します。上側と下側、前と後ろなど、向きが分かる記録を残すと組み立て直しがスムーズになります。
印は包装材やタグへ付ける
枝や幹へ直接ペンで番号を書くのではなく、外側の包装材や取り外せるタグへ目印を付けます。写真の番号と合わせておくと、複数の枝が似ていても整理できます。タグやひもが葉の付け根を引っ張らないようにしましょう。
小さな金具やねじがある場合は、部品ごとに袋へ入れ、説明書と一緒に管理します。開封時に誤って捨てないよう、外箱にも部品が入っていることを記載します。どの箱に説明書を入れたか、スマートフォンへ控えておく方法も便利です。
外した枝は重い鉢と直接重ねない
枝葉をまとめた包装の上へ鉢を置くと、軽い花材がつぶれる原因になります。部品は重さと壊れやすさに合わせて分け、箱の中で互いにぶつからないようにします。曲がった枝を、まっすぐな細い箱へ無理に収めないでください。
大型造木を製作するCSI Creativeの運搬案内でも、部品の保護と識別の重要性が説明されています。家庭用でも、外した部品の位置を記録することは、到着後に形を戻す助けになります。
当日の運び方は鉢と経路を優先する
運ぶときは、葉を束ねた部分を取っ手にしないようにします。幹をつかんで鉢ごと持ち上げてよいかも、製品の構造によって違います。説明にない持ち方を試す前に、鉢を支えて移動できる方法を確認しましょう。
一人で無理に運ばない
鉢が重い、前が見えないほど大きい、階段で向きを変える必要がある場合は、一人で抱えて運ばないことが大切です。床を保護し、運ぶ経路の小物や障害物を片付け、担当する人同士で持つ場所を確認します。
箱へ注意書きを付けるときは、上下、壊れやすい鉢、上に荷物を置かないでほしいことなどを具体的に伝えます。ただし、注意書きだけで固定や保護を省かないでください。引っ越し業者に渡す際は、中身と持つ場所も説明します。
自家用車でも積み方を先に確認する
車で運ぶ場合は、運転の視界や操作を妨げず、荷物が動かないように積載できるかを確認します。葉を座席で押しつぶす、鉢を不安定な位置に載せるなど、ただ車内へ入っただけの状態で出発しないようにしましょう。
長い本体を横向きにする必要があるときは、製品の扱い方を確認し、枝に重さがかからない支持が必要です。適した固定ができない場合は、自己判断で運ぶより業者へ相談します。直射日光の当たる車内や高温の場所へ長く放置することも避けます。
到着後はゆっくり開封して状態を確認する
新居では、先に作業スペースを確保してから包装を外します。刃物を使う場合は、枝や幹がある位置へ深く差し込まないよう注意します。ひもや包装を引きちぎるのではなく、どこで留まっているか見ながら外しましょう。
鉢の割れ、幹のぐらつき、接合部の変化を確認してから、葉の形を整えます。曲げられる部分だけを少しずつ戻し、写真と比べながら全体の輪郭を整えます。外れた葉があった場合も、無理に接着する前に構造を確認し、▶フェイクグリーンの葉が取れた・折れたときの補修方法を参考にしてください。
異常がある場合は、梱包材と部品を捨てる前に写真を残し、運搬した担当者や販売店へ相談します。何も問題がないことを確認してから、新しい置き場所へ移しましょう。
まとめ
大型フェイクグリーンの引っ越しは、分解できる部分と搬出経路を先に確認することから始めましょう。枝葉を無理に縮めず、鉢とカバーは構造に合う方法で保護します。外した部品は写真や目印で管理し、運搬条件を業者へ伝えておくと当日の作業が進めやすくなります。到着後は固定や傷を確認してから形を整えてください。
